ながし読み日誌

文庫で読書。最近はハードボイルドに傾倒気味です。。
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2010.04.07 Wednesday | posted by スポンサードリンク
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摩天楼の怪人/島田荘司

評価:
島田 荘司
東京創元社
¥ 1,260
(2009-05-30)
精緻なるアウトプット
脳科学要素はなし。
厳しい採点。

ずっとずっと読みたかった御手洗シリーズ長編がようやく文庫になりました。かつて気圧されるような迫力で書かれた御手洗シリーズの長編作品、その一片でも味わう事ができるか、ファンとしてはそこが一番気になるところ。

大女優が死の間際に遺したのは、かつて自分が犯した犯罪の告白と、その犯罪が実現しえない不可能な状況の謎解き。女優の死に立ち会った御手洗は、彼女との約束を果たすため、遺されたミステリに挑む。
大女優のジョディ・サリナスが永眠したマンハッタンにある高層アパート“セントラルパーク・タワー”は、過去に幾つもの不思議な事件が起きている。自殺した踊り子を始め、全く同じような状況で自殺した舞台女優が二人、建物中の窓が一斉に割れる事件、そして建築家の転落死、時計台での惨殺事件、シアターのオーナーの死。これだけの謎が解明されるのはもちろん最後の最後なんですが、窓が割れる事件は何となく原因に予想がつくものの、ネタとしてとても面白い。そして、想像するだけで恐ろしい時計台の死。犯人にとっての動機は、これほど残忍な手段を選ぶほどのものなのか、多少疑問に思います。

さて、立て続けに登場する事件の数、インパクト、終盤に仕掛けられた秘密の派手さには文句なし。御手洗潔も過去の作品に登場した彼そのままだったし。しかし、やはり期待していたびっくり度は薄い。もうかつてのパワー、エネルギーは感じられないだろうと思っていたので、それほどショックではない。むしろ、かつてのパワフルな作品に感じられないのは私が歳をとったからか、、、とも思えてきた。だからといって決して駄作ではなく、御手洗がファントムに会うために出かけた行程や彼の目前にあらわれた驚くべき光景は、映像として目に浮かぶし、実際に見たいという欲求にかられる。私には立地上絶対ムリですけれど。

ひとつだけ気になるところがあって、月を見ていた復員兵ジェシーが、キングと出会ったあの場所は存在するのか、存在するのであれば何処なのか。それに関する解説的なものはなかったように思うんですが。今回ばかりは真面目に読んだのでまさか読み飛ばしてはいないと思うんですけど、あれ以上展開しなかったのが残念なくらい、リアリティはないけれど夢のあるストーリーだった。まさか積み残しじゃないだろうし、やはり私の見落とし??

JUGEMテーマ:ミステリ
2009.07.30 Thursday 17:44 | posted by ソラチ
・ 島田荘司 | permalink | comments(6) | trackbacks(0)

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2010.04.07 Wednesday 17:44 | posted by スポンサードリンク
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Comments
こんばんは〜☆
今日読まれたんですね〜。
そうですね。確かに現実味は感じられない作品ではありますね。
でも物語としては面白かったですね。
次ぎから次ぎに提示される数々の謎、トリックも独創的で良かったですよね〜。
ところどころに挿入してたイラストも効果的だったと思います。
ただ凄い話ではありますが、「地下王国」の話はいらなかっかも とは思いました…。
2009/07/30(Thu) posted by はなちゃん。
こんばんは!!
どうだったでしょうか?
大変長い物語だったですが僕は充分楽しめました。
以前の「暗闇坂の〜」や「斜め屋敷の犯罪」みたいな圧倒的な力は感じる事は出来なかったけど…。
ソラチさんの見落としではないと思いますね。
これだけの大作ですから、島田さんが伏線回収するの忘れたんでしょうね(笑)
2009/07/30(Thu) posted by いくおちゃん。
 こんばんは〜。
 この作品、気になっていたんですが、、、同じようなことが心配でちょっと読んでいなかったんですが、駄作ではなしという一言で背中を押されました。よんでみます。
2009/07/30(Thu) posted by 樽井
はなちゃん。

こんばんは!!確かに面白かったです。久々の御手洗でしたし。私は文庫版で読んだので、地図系以外のイラストはなかったと思うんですが、表紙は素敵でした。途中で登場するキングの世界をもう少し、見たかったです。「アトポス」や「水晶のピラミッド」のような作品の構成を期待してたんですが、そこだけが消化不良ですね〜。
2009/07/31(Fri) posted by ソラチ
いくおちゃん。

こんばんは!早速読みましたよ!!
やっぱり見落としていたわけではなかったですか。良かった。ついに島田荘司すら読み飛ばしたか、と哀しくなるところでした。でも伏線消化忘れなんてことが大御所にあるのか、とも思いますが、使おうと思って使う必要がなくなった的なものなんでしょうか。
2009/08/01(Sat) posted by ソラチ
樽井さん

退院おめでとうございます!にゃんこも喜んでいるでしょう。

この作品は、最近読んだ作品の中では一番、昔の作風に近いようなイメージでした。ネタがかつてのエネルギッシュな作品に近いだけかもしれませんが。ただ、過去に味わった興奮を再び味わうことができるほどのパワーはやはり感じられないです。反対に、風景、情景、舞台設定で魅せた作品ですね。結構楽しく読めましたので、ぜひ。
2009/08/01(Sat) posted by ソラチ








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