ながし読み日誌

文庫で読書。最近はハードボイルドに傾倒気味です。。
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2010.04.07 Wednesday | posted by スポンサードリンク
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狂乱廿四孝/北森鴻

評価:
北森 鴻
角川書店
¥ 660
(2001-08)
舞台への執念
若いです

続けて積読本の中から北森鴻。おそらく初めて読む時代物でありデビュー作のようです。第六回鮎川哲也賞受賞作品。鮎川賞なのにカドカワ?と思ったら、単行本は創元社から。なるほど。受賞作である「狂乱廿四孝」と、その原型となった「狂斎幽霊画考」も収録されていて二度楽しめる。

明治三年、歌舞伎界の花形役者・澤村田之助は脱疽のため両足を切断する。それでも彼は舞台に立つことを選んだ。ところが、その公演中に主治医が殺害され、やがて連続殺人事件へと展開する。戯作者の河竹新七の弟子・お峯は、持ち前の頭脳と好奇心で事件の捜査に乗り出す。
贅沢な事に、鮎川賞を受賞した「狂乱廿四孝」とその原作「狂斎幽霊画考」を読み比べる事ができる。当然、完成度は「狂乱廿四孝」の方が遥かに高いが、違いを比べながら読むのも楽しい。

連続殺人の背景に何があるのか、誰が犯人なのか、河鍋狂斎が描いた幽霊画には何が隠されているのか。物語が進展する度に、少しずつ明かされてゆく謎ですが、一番興味を惹くのが幽霊画には何があるのか、ですね。そのオチは皮肉っぽくて悪くない。ネタバレになりますが、誰かの意図とは違った方向に話が進んだり、予定調和ではないイレギュラーが発生する事こそがリアリティであり、人間の面白さのように思うので、この作品はそういうものがメインではないですが、そういう描写が少しでもあると私は面白く感じます。

キャラクターとしては、首をつっこむなと言われてもつい好奇心で事件を追ってしまう少女。一般的にこういうキャラクターってうざいと思うんですが、この作品ではそれほど嫌な印象はないです。少女の少女らしさが全開ではないからか、キャピキャピした感じもないからか。また、ひとりの芸人を尊敬し守るために多くの人が個々に様々な形で動く、それが事件を複雑にしていて、そこも面白いポイントです。良質な時代ミステリでした。

JUGEMテーマ:ミステリ
2009.07.26 Sunday 10:53 | posted by ソラチ
・ 北森鴻 | permalink | comments(0) | trackbacks(0)

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2010.04.07 Wednesday 10:53 | posted by スポンサードリンク
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