ながし読み日誌

文庫で読書。最近はハードボイルドに傾倒気味です。。
favorite recent entries 2009

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

2010.04.07 Wednesday | posted by スポンサードリンク
- | permalink | - | -

裸者と裸者〈下〉邪悪な許しがたい異端の/打海文三

評価:
打海 文三
角川書店
¥ 660
(2007-12)
刹那を生きる者が見せつけるもの。
ポップでアナーキーな爆走感がスパーク!

「なんどでも四人と四丁のAKから再出発してみせる。その覚悟と自信があれば恐れる必要はどこにもない」

海人に助けられた月田姉妹はデタラメで滅茶苦茶な少女のみの新興マフィア「パンプキン・ガールズ」を結成する。マフィアによる利権争いに揺れる九竜シティを舞台に、少女たちがイキイキと遊び、戦い、生き抜く物語。
大概の物語は、主人公は読者の共感を得られるような性質・性格のキャラクターである。上巻の佐々木海人も多分に漏れず、好ましい人物だった。しかし、下巻の主人公である月田姉妹は、奔放でだらしがなく、男女構わず買って遊びまくる、滅茶苦茶なキャラクターだ。にも関わらず、良い人間関係が周囲に築けるのは、その真っ直ぐで自由な生き方に惹かれるからなのか。

物語は、月田姉妹がパンプキン・ガールズを造り上げる過程と、九竜シティの利権を賭けた戦いがメイン。その実は狂信的な集団・モーセ=二月運動との戦争だが、姉妹が始めた少女マフィア“パンプキン・ガールズ”が、シティでどう生きるのか、何に活路を見出すのか非情に面白い。

キャラクターとしては、パンプキン・ガールズをサポートする中国系(?)の青年チャンホの存在が非常に大きい。パンプキン・ガールズ唯一の良心であり、心の拠り所となるチャンホの言動には目を離せない。また、終盤、九竜シティの市場の安全を様々な組織で守るための戦いは、前向きなエネルギーが多く感じられて楽しい。崩壊した国で、少しずつ日常を取り戻そうとする動きが、デタラメだが明るく前向きなパンプキン・ガールズの少女たちというエッセンスを加えて魅力的に見せる。上巻・下巻でこれほどまで作品の色合いが変るのかというくらい、カオスな下巻でした。

下巻あとがきで初めて知ったのですが、著者は既に他界されていて、このシリーズは愚者と愚者で終わりとなっており、続編は存在しないとのこと。残念ではあるけれど、彼ら彼女らの生きるエネルギーだったりパワーを感じられるだけでまあいいかという気になります。

JUGEMテーマ:Book review
2009.07.10 Friday 11:15 | posted by ソラチ
・ 打海文三 | permalink | comments(0) | trackbacks(0)

スポンサーサイト

2010.04.07 Wednesday 11:15 | posted by スポンサードリンク
- | permalink | - | -
<< 裸者と裸者〈上〉孤児部隊の世界永久戦争/打海文三 | main | 白戸修の事件簿/大倉崇裕 >>
Comments








Trackbacks
http://lovetom.jugem.jp/trackback/482
最近の記事
カテゴリ
検索
過去の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
みんなのブログポータルJUGEM(じゅげむ)