ながし読み日誌

文庫で読書。最近はハードボイルドに傾倒気味です。。
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2010.04.07 Wednesday | posted by スポンサードリンク
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日暮らし/宮部みゆき

評価:
宮部 みゆき
講談社
(2008-11-14)
おもしろかったです〜〜
宮部みゆきのコミケ出品作品ですか?
映像化、求む!

待ちに待ったぼんくらの続編『日暮らし』の文庫落ちですが、上・中・下の分冊に大いに不満あり。しかし、単行本の分量を考えるとしょうがないのか。これは別にできないので3冊まとめてレビューです。
上巻に「おまんま」「嫌いの虫」「子盗り鬼」「なけなし三昧」の短編4作。中巻と下巻は「日暮らし」「鬼は外、福は内」の二作構成。『ぼんくら』と同じように一話が非常に長く、結果として短編連作というよりも一作の長編になっている感じ。前作『ぼんくら』の続編にあたるのですが、読後どうしても『ぼんくら』をよみたくなり、その後はまた『日暮らし』が読みたくなり、これは無限ループです。それくらい面白い!今、2ループ目の『日暮らし』下巻読んでいるんですけど(笑)

まずは何と言っても第一話「おまんま」、これですっかりやられました。おでこの可愛いこと、可愛いこと。ストーリーは、おでこが気の病で臥せってしまう物語なんですけど、なんでこの子はこんなに可愛いのだ。話す言葉、仕草、行動などおでこについて書かれているものすべてがかわいくて仕方ない。第一話読後すぐにまた第一話を読み返してしまったくらいわたし的にはインパクト抜群の第一話でした。

第二話「嫌いの虫」は佐吉とお恵夫婦の話、第三話「子盗り鬼」は葵様のもとにやってくるお六という女中の話、第四話「なけなし三昧」は捕り物の話で井筒平四郎や岡っ引きの政五郎、弓之助などぼんくらでお馴染みの面々が登場。上巻の短編群は『ぼんくら』後に登場人物のそれぞれがどう暮らしているかを紹介しつつ、第五話『日暮らし』の布石なんですね。「嫌いの虫」「子盗り鬼」は、シリーズ作品でなかったとしても面白く読める時代小説。

第五話「日暮らし」は、温かく楽しく暮らしている彼ら彼女らに大事件が降りかかる。井筒平四郎も見て見ぬふりできないくらい身近な事件なので、動く動く。しっかりミステリです。そんな中、面白いのが前作で非常に大きなポジションを占めていた存在のお徳さん。彼女の商いが本人の希望とはまったく違ってどんどん大きくなっていくのがまた素敵です。次々と用意される大舞台にたじろぎ怯むお徳さんの人の善さだったり、庶民感覚が気持ち良く、大きな仕事を初めて請負う前は誰でもこんな心境、こんな様子なんだろうなあとしみじみ感じました。その感覚を小説で読めるのが凄い。また、真面目にこつこつ努力する人が報われるのを見るのは心地よい。犯人が誰かとか実際何が起こったのかみたいな謎よりも、登場する人々を見るのが楽しい。このシリーズ、というより宮部時代モノの醍醐味ですね。最終話「鬼は外、福は内」はエピローグです。おでこに始まりおでこに終わった『日暮らし』は大満足。

『日暮らし』同時くらいに文庫化した畠中恵の『うそうそ』も好きなシリーズなので読みたいんですが、『日暮らし』読了直後には絶対に読めません。しゃばけシリーズを好きだった気持ちが醒めそうで怖い。それぐらい出来が良かった『日暮らし』ですが、回向院の茂七繋がりで、『本所深川ふしぎ草紙』『初ものがたり』も再読したくなってきました。

JUGEMテーマ:読書
2008.11.28 Friday 13:58 | posted by ソラチ
・ 宮部みゆき | permalink | comments(8) | trackbacks(4)

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2010.04.07 Wednesday 13:58 | posted by スポンサードリンク
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Comments
ソラチさん こんばんは
どうも、御無沙汰です。
この小説を三冊に分冊するセンスと、
京極堂を一冊で出すセンスが同じ講談社、
というところが洒落ているじゃあありませんか 笑
2008/11/28(Fri) posted by yori
yoriさんこんばんは!!
文庫読みとしては分冊は微妙なのですね。上中下は久々に出逢いました。もしかしたら「ガダラの豚」以来かもしれません。京極先生の1冊きっちり極太文庫は、ネタか意地ですよね、きっと。京極先生に関しては新書派なので、他人事としてあの厚さは好ましく見ていました(笑)
2008/11/29(Sat) posted by ソラチ
めでたい めでたい おめでたい... おでこと弓之助の結婚式のシーンとか忘れられません 可愛過ぎるし、なんだか涙が出ます
私は厚い2冊のハードカバーで読みました 三冊って...
2008/11/30(Sun) posted by きりり
文庫ですとぼんくらとあわせて5冊。おでこの可愛さを思い出すたびに再読するんだろうなあと思います。読んでいるとぼんくらの上巻と日暮らしの上巻と間違ったりするので、ややこしいんですよね。今更ですが、3冊で1700円オーバーでしたので、どうせしっかり散財するならハードカバーにすれば良かったと思いました。
2008/12/01(Mon) posted by ソラチ
ソラチさん、はじめまして。

私もこのシリーズが大好きで、『日暮らし』を読む前におさらいとして『ぼんくら』を再読したのですが、ソラチさんのおっしゃるように『日暮らし』を読み終えるとまた『ぼんくら』を読み返したくなる・・・まさに無限ループにはまってしまいそうでした^^;
おでこも弓之助もまだまだあどけなさが残っていて非常に可愛らしいのですが、もし今後も続編が出るとしたらどう成長していくのかが楽しみのような少し寂しいような気もします。
2008/12/04(Thu) posted by みらくる
ソラチさんこんばんは。
 この「日暮らし」は完璧な作品でしたねぇ。面白さも構成もキャラも雰囲気もすべてに申し分がありませんでした。自分も病床でしたが一気読みでした。
 トラバ、張らせていただきますね。
2008/12/07(Sun) posted by 樽井
みらくるさんはじめまして!

ご挨拶が遅れてごめんなさい。。。
「日暮らし」は本当に面白くて、何度も読み返してしまいました。比べてみると「ぼんくら」より出来が良い感じがしますね。前作あってこその「日暮らし」ですけど。私はとにかくおでこの可愛さに打ちのめされてしまいましたが、弓之助とおでこの成長してゆく姿、本当に読みたいですね。
2008/12/07(Sun) posted by ソラチ
樽井さん、こんばんは!!
お体は大丈夫でしょうか。。ブログは拝見していたんですが、ネット復帰されて何よりです。病床でも・・というのが嬉しくなりました。隙あらば読書を・・みたいな。
「日暮らし」は本当に良い出来で、読後感が気持ちよかったのが何より嬉しい。あらためて宮部時代モノの別格っぷりを味わいました。こういう感覚を味わいたくて読書を続けているのだと本当に思います。
2008/12/07(Sun) posted by ソラチ








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綺麗な華には棘がある
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