ながし読み日誌

文庫で読書。最近はハードボイルドに傾倒気味です。。
favorite recent entries 2009

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

2010.04.07 Wednesday | posted by スポンサードリンク
- | permalink | - | -

ナイチンゲールの沈黙/海堂尊

評価:
海堂 尊
宝島社
¥ 1,680
(2006-10-06)
比べてしまう自分が悪いのかもしれませんが、
前作はキャラが強引で今回は設定が強引
下準備
バチスタの続編が出ていたのは知っていましたが、文庫が出るまでは・・と思ったら出てました♪しかし、タイミングよくハードカバーで借りちゃったので、購入は延期。初めてバチスタを読んだ衝撃の記憶もまだ新しいまま、続編のレビューです。

東城大学医学部付属病院・小児科病棟に看護師として勤務する浜田小夜。彼女はレティノと呼ばれる眼球の癌に侵された子供たちのために、そのメンタルサポートを不定愁訴外来の田口へ依頼する。しかし、その子供たちのひとり、手術を拒む子供の父親が惨殺される。病気と闘う子供と看護師の物語は、一気にサスペンス性を帯び、加速してゆく。

ちょっと演出っぽい作品紹介をしてみましたが、本当に物語の前半は、無邪気なアツシ君と、父親を憎む厭世家のような子供・瑞人君の二人に襲い掛かる過酷な運命と、歌姫の素質を備えた看護師・小夜の心の繋がりだったり、在り方を中心に書かれています。田口先生も登場しますが、別ラインのストーリーですし。しかし、小夜サイドの物語と田口サイドの物語が交差する時、事件は起き、展開するわけで・・。

ネタバレなしには感想は書けないぞう。というわけでここからネタバレ。

とにかく、アツシ君がとても無邪気で素直なのだ。別に少年にときめくような趣味はないけれど、今作では本当にキュートに描かれている。きっとメインである瑞人君と対比させて作られたキャラクターなんでしょうが、アツシ君に待ち受ける過酷な現実と向き合った時の衝撃を想像するだけで身が震えるような思いがします。いつか絶対爆発する事がわかっている爆弾を抱えて進む物語はなかなかメンタル的によろしくない。この病気に侵されている人は大勢居るでしょうし、いつか自分もそういう立場になる可能性だってある。そういう重い雰囲気を持ちつつ、読書スピードを下げない演出はスバラシイ。本を読ませる力は決してテンションやモチベーションだけではないのだな。

MRI検査で起きた不思議な現象は、後に理由が説明されますが、100歩譲ってああいうこともありえるとしよう。そして、専門知識のない人間でもなんとなく、瑞人君が抱えている病気は本当にレティノなのか?悪性なのか?もしかしたら・・という疑問や希望を持つようなシーンがある。しかし、主題は手術を受けるかどうかにシフトしてゆく様子を見ると、やはり結果として彼らには選択肢はないのだ。じゃあなんで期待を持たせるような記述があったんだろう。そこからもう少し別の方向に物語が進む可能性もあったんだろうか。うまく説明できないんですが、途中まで別の展開を予想していたので、後半に物語が進めば進むほど、あれ?という違和感が拭えませんでした。うーん。専門知識がないから?それとも何か大切な記述を読み飛ばしたのか・・。

もうひとつ、気になるのが、歌を歌うことで人に共通のイメージ、いや自分の記憶を見せることができるということ。いまいちピンとこないのだ。ああいう告白はアリですか!?共感覚ってどれほどのものなのかわからないんですが、そこまで都合の良い能力の使い方ができるのか・・・などきっと無知による疑問符が幾つも浮かび、なんとなく消化不良です。少なくとも、あの告白シーンに実際に自分も居るような臨場感は味わえなかった。それが残念。

物語としては、白鳥に天敵・加納警視があらわれる。シリーズものとしては大事なポイントですね。お役人で“加納”とくれば嫌でも別の誰かを思い浮かべてしまうんですが・・。一番記憶に残る面白シーンは、不定愁訴外来が子供たちに蹂躙される場面。カオスなんだろう、きっと。ああいう描写が上手いと、続けて本を読む気になりますね。とりあえず、さらに続編があるのは知っているので、いつになるのかわからない文庫化を気長に待ちます。

JUGEMテーマ:読書
2008.09.12 Friday 22:58 | posted by ソラチ
・ 海堂尊 | permalink | comments(0) | trackbacks(0)

スポンサーサイト

2010.04.07 Wednesday 22:58 | posted by スポンサードリンク
- | permalink | - | -
<< 禍家/三津田信三 | main | 京極夏彦「魍魎の匣」と映画版「魍魎の匣」 >>
Comments








Trackbacks
http://lovetom.jugem.jp/trackback/387
最近の記事
カテゴリ
検索
過去の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
みんなのブログポータルJUGEM(じゅげむ)