ながし読み日誌

文庫で読書。最近はハードボイルドに傾倒気味です。。
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2010.04.07 Wednesday | posted by スポンサードリンク
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いたいけな瞳 (1)/吉野朔実

評価:
吉野 朔実
小学館
¥ 610
(2004-09)
Amazonおすすめ度:
いろんな人に読ませたい
危うい均衡
1回目よりも2回目
全5巻なんですが、実は短編集でした。読むまで知らなかった〜。しかも結構初期の頃の絵なので、先日読んだ「ぼくだけが知っている」より昔の作品なんでしょう。商品画像がないですが、小学館文庫版では表紙のイラストは描き直されている様子。最近の絵ですし。

さて、今回は7話の短編です。一番印象的だったのが「幼女誘拐」。幼い少女の日常を描いただけの作品ですが繰り返しの効果だったり暗喩のような描写だったりが織り交ぜられていて本当にクオリティが高い。夜が怖いという場面があるが、これは「ぼくだけが知っている」の主人公らいちの夢が怖いというのに通じていて、もしかしたら幼い頃の作者自身の印象なのかもしれない。この話大好きですね。これだけでこの本を買った価値がありました。

第一話は、デートで彼女を待つ間の男の子の思いを描いた「ラブレター」、これは超短編です。短編集のプロローグみたいな感じ。プロローグで可愛くあまい恋愛を描いた話なのかなあと思わせてこの直後に「幼女誘拐」を持ってくるのが凄いですね。吉野朔実はそんなにあまっちょろい作家ではないんだぞう、というのを2話目にして知らしめるような。公園で目を瞑ってセロを弾く女性。彼女に弾かれて公園に通うようになった青年の日常を描いた「愛の名のもとに」が第三話。イスラム教徒たちが素敵なアクセント。駅で投身自殺をしようとした女性と止める男性。ふたりの出会いを描いた「自殺の心得」、テロリストに誘拐されてしまって少年の「愛が怖くてテロが出来るか」、少女漫画家の苦悩を描いた「少女漫画家の瞳には三等星の星が光る」、これは作家の想いを描いたおまけ的作品なのか。第六話の「おとうさんといっしょ」はおじさんが主人公の不思議な話でした。きっとマタニティブルーの父親版なんだろうか。吉野朔実らしい作品だけれどもハードさを少し抑えた大人な物語でした。

全7話、どんなに激しい好みの人でもどれか気になる作品はあるはず。私にとっては「幼女誘拐」が構成もストーリーもイラストも完璧だった。こういう作品を読みたいんですね。短編集と聞いて俄然2巻が読みたくなってきた。1冊に1話でも心に響く作品があればそれで満足。
2007.06.02 Saturday 23:11 | posted by ソラチ
・ 吉野朔実 | permalink | comments(0) | trackbacks(0)

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2010.04.07 Wednesday 23:11 | posted by スポンサードリンク
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