ながし読み日誌

文庫で読書。最近はハードボイルドに傾倒気味です。。
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2010.04.07 Wednesday | posted by スポンサードリンク
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夜のピクニック/恩田陸

評価:
恩田 陸
新潮社
¥ 660
(2006-09)
期待しすぎた…
久々に学生時代を思い出した
心が解ける夜の魔法
想像以上に面白かった今作。面白い本には迷わず★5つつけてしまえ。↑のAmazonレビューでは★4つが妥当な様子。しかし、一気読みしてしかも読了から1日経ってなお面白いならいいだろう。たまに過大評価と思われるようなものもあっていいし。素直に面白かったし、懐かしかったし、青春だし、思い入れがなんとなくあるし。

2日かけて80キロを歩く―それは高校生活最後を飾る一大イベント・歩行祭。主人公・甲田貴子はある決意と賭けを心に秘めてイベントに挑む。それは三年間誰にも言えなかった秘密に関わる事だった。

ただ歩くだけの話なんです。それでも貴子を中心としたクラスメイトや友人たちの思い、誰かが放ったちょっとしたひと言に心を揺らして、気になる男の子のちょっとした言動に落ち込んだり喜んだり。死語ですが、“甘酸っぱい”青春小説です。しかもあまり大袈裟に恋愛を絡めない綺麗さ。そこが一番評価のポイントかもしれません。恋愛メインで書かれるときっと二流、三流になってしまったところを、上手い具合にはぐらかして気を持たせてしかも素敵に書き上げてあり、嬉しくてしょうがない。

さて、ここに登場する人たちは実に様々で、恋愛だったり家族だったり進路だったりに悩み、羨望、嫉妬、愛情、友情まさに悲喜交交が描かれている。こんなひといたとか、私の場合こうだったとか、懐かしく思い出すのに十分な要素を占めている。「明日は一緒に歩こうね」とか「明日は誰と走るの?」みたいな言葉たちも懐かしくほほえましい。恋愛感情とはきっと少し違った意味で気になる男の子に猛烈アタックをかける女の子。さらに、主人公に嫉妬して一緒に歩く友達にあえて「一緒に歩こう」みたいな言葉をかけたり。歳をとるとなんて馬鹿馬鹿しい、くだらないと思うことでも、この年代であれば大事で必死で、誰もが体験、経験したであろう思いを代弁してくれるこの小説は、主人公たちと大きくかけ離れた私のような世代でも楽しく読める。いや、ほんと楽しい。

そういえば、中学校、高校とわたしも意味なく長距離を歩かされるイベントを経験してきましたが、今作で“歩行祭”と呼ばれる素敵なイベントが、私の場合“スーパー遠足”という名前で記憶しています。スーパーですよ。色気がない。距離は確か10キロくらいで炎天下をむっとしながら歩いたり、短い距離だったら走っていた記憶が。ただ、夜歩くイベントは未経験で、多感な時期に普段なら「寝ろ」と言われる時間を友達と一緒に歩く。素敵ですね。教科書で見たのと同じじゃんと思いながら観光地を巡る修学旅行よりはずっとずっと価値がある体験かもしれません。何度でも思うけれどうらやましい。そして懐かしい。夏休みの一冊、見たいな感じで夏に読みたい一冊です。
2007.05.26 Saturday 23:04 | posted by ソラチ
・ 恩田陸 | permalink | comments(6) | trackbacks(1)

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2010.04.07 Wednesday 23:04 | posted by スポンサードリンク
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Comments
うちも10数キロ歩くイベントがありました 名前が思い出せない でも多分スーパー遠足には負けます 楽しさの欠片もなかったのに、なんで羨ましいのか? 特に大人になると、むしょうに意味ないことで体力使うのとか良い気がします
2007/05/27(Sun) posted by きりり
私の学校にも夜歩き続ける遠足があったので、この本、とても懐かしい気分にさせてくれました。思いっきり青春していて、こういう本は読んでいて嬉しくなりますね 笑
2007/05/27(Sun) posted by yori
彼らといっしょに歩行祭に参加している気分になって、読了後、徹夜明けのようなハイテンションになってしまいました。
それだけ完成されている作品、ということでしょうか?
恩田作品のなかでは、これが一番好きです。
>あまり大袈裟に恋愛を絡めない綺麗さ。
ソラチさんの意見に大賛成です!青春=恋愛ではないぞ!ということを、再確認させてくれた一作。
2007/05/27(Sun) posted by まじょ。
きりりさん
やっぱりどこでもあるのですね。当時はただ無駄に歩き疲れる体育科目の延長だと思っていたんですが、働くようになるとあまり運動していないので、歩行祭のようなさわやかに汗かけるイベントが懐かしいです。
2007/05/28(Mon) posted by ソラチ
yoriさん
夜歩くイベントは実在したんですね!! この本では確か夜2時まで歩いていて、子供としては夜に友達と一緒にいられる楽しさみたいのがあると思うんですが、PTAから文句出ないのかなあと思ったりもしてました。学生の時にこんなイベントがあったらさぞかし楽しかっただろうなあと、懐かしさより羨ましさの方が先行します。
2007/05/28(Mon) posted by ソラチ
まじょ。さん
わたしも恩田陸作品の中では今のところ一番好きかもしれません。色々沢山あったけれどもゴールする時には皆はしゃいで気持ちよくいられる。みんなで一緒に頑張るようなイベントの醍醐味ですよねー。本屋大賞受賞ときいてなるほどと思いました。全年齢向きな素敵な一冊です。この本は実は夜中に一気読みしてしまったんですが、その後無性に走りたくなりました。それを実行しないところが駄目な大人なんですけど。
2007/05/28(Mon) posted by ソラチ








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| MYUの徒然日記 | 2009/01/31 10:07 PM |
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