ながし読み日誌

文庫で読書。最近はハードボイルドに傾倒気味です。。
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2010.04.07 Wednesday | posted by スポンサードリンク
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グールドを聴きながら/吉野朔実

評価:
吉野 朔実
小学館
¥ 620
(2006-01-14)
Amazonおすすめ度:
表題(グールド)に惹かれて買いましたが
人生の早いときに出会っておくべき作品
残酷な美しい鏡に嫉妬する
ああもう、本当に大好きな漫画家さんです。普段あまり漫画読まないので吉野朔実の作品がどれだけ世に出ているのかわからないのですが、今回は正真正銘の衝動買い。これを機に彼女の作品をしばらく買い続けたくなります。いや、買い続けよう。ああ、ほんとスキだ。

小学館文庫で購入しましたが、短編で収録されている作品が7つ。美しい同級生との出会いから始まる表題作「グールドを聴きながら」、同窓会で再会した憧れの“R”の話「haRmony」、過去の犯罪が幸せ絶頂の彼を侵す「種−シード−」、先生と出張美容師の静かな生活「DRY ICE」、飛び降りようとする少年と彼を見つけた少女の話「誰もいない野原で」、明るくどこか微妙なラインの三角関係を描いた「プライベート・ウィルス」、水族館で出会った言葉を話せない少女と青年の物語「栗林かなえの犯罪」どれも秀逸。

特にお気に入りは「DRY ICE」。こういう静かな恋愛には非常に憧れます。そしてGirl's sideとBoy's sideの二部構成「栗林かなえの犯罪」もオチを含めて全て好き。駄目な少年がちょっと生き方が変わるかもしれない出会いと経験をした物語。彼の未来にまで思いをはせたくなるようなちょっとだけいい話でした。

この短編集はもう漫画という媒体を超越しています。活字でこの物語をあらわすのは難しいだろうし、映像化でも表現できないだろう空気こそ吉野朔実の作品ならでは。解説が島本理生さんで絶賛されています。すべて賛同。解説で書かれていた「台詞がかっこいい」、言われてみればかっこいい。今回印象的だったのは「haRmony」にあったセリフ「結婚して7年もたつのに1ミリも変わらずあなたを愛してる自分がくやしい!!」こんなセリフ言える様なまっすぐな主人公がうらやましい。

今回の短編集だけではなく吉野朔実の作品は、少女漫画にありがちな“切なさ”や“あこがれの対象”ではなく、現実の厳しさや冷たさ、リアリティが必ず根底にあり、そこからそれぞれの愛情が淡々と描かれている。あくまでも全て描ききらず読み手に想像させるようなタッチもいい。短編といえば最近読んだジェフリー・ディーバーの「クリスマス・プレゼント」が印象的だったが、それを遥かに凌ぐ作品群でした。
2007.02.15 Thursday 00:01 | posted by ソラチ
・ 吉野朔実 | permalink | comments(0) | trackbacks(0)

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2010.04.07 Wednesday 00:01 | posted by スポンサードリンク
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