ながし読み日誌

文庫で読書。最近はハードボイルドに傾倒気味です。。
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2010.04.07 Wednesday | posted by スポンサードリンク
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イン・ザ・プール/奥田英朗

評価:
奥田 英朗
文藝春秋
¥ 530
(2006-03-10)
元気になれる本
ストレスに悩める現代人の必読書
いらっしゃーい

弟が購入し、積読本用本棚に入れてあったんですが、最近売れている今時の作家系だったら様子見だなーと思って長く放置していた一作。気まぐれに手に取ったものの、読んでみると積読本について深く反省し考え直さなければならないくらい良い出来の作品でした。ところで、先週か先々週の少年ジャンプの西尾維新のコメントで、本棚を整理したら未読の本が142冊あったとありました。うちはせいぜいその3分の1程度です。おそらく。読みたい本は100冊以上余裕でありますが、未読本で100冊超えるって、あまり想像したくない。私の場合、1年に読む本はせいぜい150くらいだと思うので、未読本を読むだけで1年かかっちゃうよー。

伊良部総合病院の地下にある神経科、そこを訪れる患者は、心身症、陰茎強直症、極度の被害妄想、携帯依存症と様々な症状と難題を抱えている。しかし、治療するはずの医者は、それらの症状をさらにグレードアップさせたような変人だった。風変わりな医者と、訪れる患者の人生が少し変わる連作短編集。
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2009.07.20 Monday 07:43 | posted by ソラチ
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白戸修の事件簿/大倉崇裕

評価:
大倉 崇裕
双葉社
¥ 680
(2005-06)
軽犯罪
いいワンパターン
愛すべき主人公♪

ここまでが実は6月読了本。日常ミステリと言えるだろう作品ですが、このジャンルを好む弟が購入していたものを拝借して読書。私だったらきっと買わないだろうと思ったけれど、読んでみたら、買う価値のある作品だと思いました。これはいい。
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2009.07.12 Sunday 00:38 | posted by ソラチ
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シャングリ・ラ/池上永一

評価:
池上 永一
角川グループパブリッシング
¥ 780
(2008-10-25)
おもしろかった・・・けど
不死身かよっ!
スニーカーで出した方が・・・

評価:
池上 永一
角川グループパブリッシング
¥ 780
(2008-10-25)
どんどん。
面白いことは面白いが...
完全にマンガです。

人気もあり評判も高くよく見る名前の作家だし、裏表紙の紹介文を見ても面白そうだったので購入。ちなみに、同時に購入したのは、打海文三「ハルビン・カフェ」、恩田陸「ネクロポリス」どちらも面白かったので高まる期待に胸を膨らませていざ読書。

加速する地球温暖化を阻止するため、東京は都市をま丸ごと空中に建造した“アトラス”へ移し、東京都は森林に呑まれた。世界は、CO2排出量に左右され、経済は炭素の比率により上下する、炭素経済社会となる。しかし、急激な森林化により東京には多くの難民が発生し、行き場を失った難民が集まり、やがては反政府ゲリラとなる。
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2009.06.25 Thursday 16:13 | posted by ソラチ
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三人目の幽霊/大倉崇裕

評価:
大倉 崇裕
東京創元社
(2007-06)
落語ミステリ
主人公達の存在感が希薄
なじみの薄い世界がていねいに
久々に素敵なミステリに出会いました。北村薫を彷彿とするような日常ミステリです。

総員わずか二名の落語専門誌「季刊落語」編集部に配属されてしまった新人編集者・間宮緑。彼女が出会うミステリに上司の牧と緑が挑む。5作からなる短編連作集で落語界のお話がメイン。

落語の舞台が何者かによって邪魔される「三人目の幽霊」、有名なマスターソムリエが消えた謎「不機嫌なソムリエ」、落語の師匠の別荘で起きる幽霊事件「三鶯荘奇談」、目が不自由になったおばあちゃんが見続ける額の中の白紙の絵「崩壊する喫茶店」、またも落語の舞台に仕掛けられる悪質な悪戯の謎を追う「患う時計」の全5話。「崩壊する喫茶店」が好みの作品でしたが、この短編集としては何と言っても最初と最後の落語界に関する物語が面白い。知らない世界だからこそ興味は尽きず。北村薫を読んだ時にも思いましたが寄席に行きたくなりますね。

北村薫「空飛ぶ馬」をはじめて読んだ時のインパクトまではいかないまでも、舞台設定の面白さ、魅力的なキャラクター、そして落語のような芸能の世界に対する興味など、魅力たっぷり。↑のAmazonレビューで“主人公達の存在感が希薄”とありますが、確かに探偵役の牧に助手ポジションの緑は強い個性はない。でも、作品の色にあっているし、次回以降、彼らを掘り下げるような作品も書かれると思うので、徐々に個性を感じればいいなjない?くらいで私は特に気になりませんでした。続刊もあるらしいですし、これからどうシリーズが続いていくのか楽しみ。

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2009.01.25 Sunday 15:10 | posted by ソラチ
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倒錯のロンド/折原一

評価:
折原 一
講談社
(1992-08)
館モノの本格推理に飽きた人へ
クールでかっこいい小説
読みやすい本格もの
新年の一冊目はミステリから。しかも本格です。私が好きだと公言していた○○トリックですけれども、そんな感じがしなかったのはなぜだろうな。びっくり度だけだったら、森博嗣『少し変わった子あります』の方がびっくりしたかも。森博嗣の場合、作品の完成度という点ではなく、予想していなかった等の効果もあって、えー!!!と思ったので。この作品は、そういう驚愕な結末には感じなかった。なぜだ。

作家を目指している男が書いた渾身の一作。その原稿が投稿前に電車の中に忘れ、他人の手に渡り盗作される。盗作した男は、口封じのために作者を狙い、作者は盗作した男を捜すために奔走する。


以下、ネタバレがあるかもしれませんので、続き機能で。
 
 
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2009.01.15 Thursday 17:15 | posted by ソラチ
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DZ(ディーズィー)/小笠原慧

評価:
小笠原 慧
角川書店
¥ 700
(2003-05)
すこしだけひねりはありました。
よくわからん
消化不良かな
「パラサイト・イヴ」っぽい話と聞いていて、いつどこでミトコンドリアに該当するものが氾濫を起こすのかと無駄な先入観と期待を持っていざ読書だったのですが、想像とは違ったもののしっかりミステリでサスペンス性も抜群でした。

アメリカ、ペンシルバニア州の片田舎で一家が殺害され5歳の子供が行方不明となる事件が起きる。子供の足取りを追ううち、両親が隠していた秘密や子供の存在さえ揺るがすような事実に突き当たる。複雑に各所で起きていた事件がやがてはひとつに収斂する。そういう物語はよくあるものの、文庫裏表紙の紹介文の一節「運命の歯車は容赦なく回り始めた」まさに運命としか言いようがない結末がお見事。

作中では医学に関する専門用語が幾度となく登場しますが、当然さっぱりわからないんですけど、まったく気にならないくらい自然に説明されていて、読むスピードも落ちずに受け入れられるのが不思議。消えた5歳児はどうなったのか、研究者グエンの目的は何なのか、何を研究しているのか、保護室で心を開かない少女は何を想っているのか、ゾリンジャー一家殺害事件の関係者が次々と亡くなっていくのは何故か。そして冒頭に登場する妊婦の謎。次々と提示される謎に、行き着く暇もないくらいの展開、そして物語の本筋が見えてきた頃に、危機とアクションの連続。3時間以上の大作サスペンス映画を見たような印象。気分的には、日本でこれほどスケールの大きな映画が見れるなんて・・みたいな。これは面白いです。

物語は様々な人々の視点で語られ、最後に犯人を追い詰めることになる老刑事と女医。この二人が魅力的なのです。特に女医は、ちょっと感情的で軽率な判断をしてしまうような一面や、その場の空気に流されがちな面もある女性ですけれども、抱えていた闇が実はとても深く、またピンチに陥った時の行動力も素晴らしく、ラストは、荒野を一人で去っていくかのようなハードボイルドさ。ダメな部分も含めて魅力的。そして、粘る老刑事。彼の妻に対する想いも、同様に抱えていた闇も、もちろん彼の執念も好ましいものでした。医学的に、生物学的にどうなんだというのはまったくわからないですけれど、沙耶という少女の心をもう少し読みたかった気がする。そういえばテレパシーのくだりはどこかで書かれていたのかな・・。
2007.10.24 Wednesday 00:09 | posted by ソラチ
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秀頼、西へ/岡田秀文

評価:
岡田 秀文
光文社
¥ 860
(2007-03)
いやあ、おもしろかった!
大阪夏の陣、徳川家康の力と頭脳によって散った豊臣秀頼。その彼が生きていたら。そんなifモノです。例えば源義経生存説が伝説のようにあちこちで囁かれたように、秀頼についても大阪の陣の後、生存説があったらしい。今作は、大阪夏の陣から始まり、秀頼の逃亡、それを助けるもの、追うものたちの物語。

大阪夏の陣、勝負の行方は既に決している。大野治長と真田幸村によって秀頼の逃亡を助けるよう命じられた真田大助は、秀頼の近習たちや侍女、護衛の侍らと共に燃えさかる大坂城を脱出した。行く手を阻む一団が居るとそれを防ぐ一団も現れる。秀頼の命を狙う者たちは誰なのか、また自分たちを助けようとする一団こそ誰なのか。誰が味方で誰が敵がわからないまま一行は西を目指す。

ひと口で言うと、裏の裏の裏くらいまであるような謀略が敷かれた歴史冒険ミステリでしょうか。逃亡する緊張感、大切な人たちとの別れがあり、涙があり、出会いがあり、謎がある。結局、どこまでが彼の手のひらの上なの?みたいない、読了後にちょっと考えなくてはならない展開でしたが、わかる人は「おお!!」とか「すげー!!」というリアクションになるのかな。とにかくアクションは派手で、映像化しても面白いんじゃないかと思いました。時代劇大好きですし。

戦国武将の中でわたしは、真田真幸、幸村親子が大好きなんですが、幸村があまり派手に描かれていなかったのがちょっと残念。あくまでもこの作品は真田大助が主人公なので親父はいらねえ、そんな理由からでしょうか。後藤又兵衛の最期や、毛利勝永、そして真田幸村、徳川方では藤堂高虎や真田家繋がりで伊達の片倉小十郎、彼らの話の方がむしろ読みたい、一瞬そんな思いに囚われますが、メインは秀頼。逃亡まで話が進むとそこからはもう歴史上にはないフィクションの世界。史実を忘れて楽しめます。ただ、真田大助は当時かなりコドモだったのでは・・。中学生くらい?また、恐ろしく強い間者の集団が暗殺者として度々襲ってくるのですが、忍者の類って戦闘能力ではなく諜報活動がメインだからやっぱり侍の方が強いんだよ、と聞きかじっていたこともあり、ちょっと疑問も。実際のところどうなのかは知りません。

逃亡中に起きる様々な出来事、話が進むに連れ誰が秀頼一行を助けようとしていて誰が殺そうとしてるのかが明らかになってきますが、それもまたびっくりな展開。様々な方向から多くの思惑が交差し翻弄される秀頼一行。ひとつ種明かしされる度に新しい謎が登場してミステリとしても飽きることなく楽しめました。美談っぽいラストがちょっと気に食わないですけど。

ところでこの作品、実は夏からずっとずっと読み続けていたんですが読了したのがつい先日という思いのほか長丁場でした。別に読みにくいわけではないし、つまらないわけでもない。突発的にブリーチを再読していたりゲームをしていたせいなんですが、一日で読みきるにはボリュームがあるかも・・。歴史小説のifモノを読むと、反対に史実を追った作品も読みたくなりますね。真田家メインの何かスバラシイ作品があったら読みたい。
2007.09.09 Sunday 18:01 | posted by ソラチ
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葉桜の季節に君を想うということ/歌野晶午

評価:
歌野 晶午
文藝春秋
¥ 660
(2007-05)
納得できたような・・・できなかったような・・・
なるほど。葉桜ねぇ……。
やられた
読了直後は★3つ、その後ゆっくり反芻して★4。読了後にこそじわじわと良さが思い出されて滲み出てくる作品。いやー、騙されました。

読み始めた当初、ホテルのベッドから始まるあまりにもハードボイルな描写に、これはダメかも・・感が漂いましたが、そこは2004年度このミス1位という高い評価の作品、きっと読了後に迎える喜びもしくは衝撃があるんだろうと読み続けた甲斐がありました。

自称“何でもやってやろう屋”の元探偵の成瀬は、友人から悪徳商法の団体“蓬莱倶楽部”の調査を依頼される。同じ頃、駅のホームで自殺しようとしていた運命の女性と出会い、恋と蓬莱倶楽部の調査が並行して展開する本格ミステリ。まさかの文庫版登場でようやく読めました。当分、文庫落ちはしないと思っていたので嬉しい限り。

冒頭の、過剰なまでのハードボイルドな描写でさえ、読了後には、なるほどそういうわけだったかと納得がゆくような、素晴らしい作品でした。いや、見事に騙された。いっそ、すがすがしい。最初は正直ひいてしまって、最後まで読めるか自信がなかったんですが。並行して語られる探偵時代の密偵で起きた事件や、途中で登場する、悪徳商法に騙された女性の話がどこで交差するのか、どこで種明かしされるのか。また、蓬莱倶楽部を内偵中に何度となく訪れるアクション、ピンチ、そんなスリルも楽しめる、ミステリ一本勝負というわけでもなくエンタメ要素も抜群で素直に面白い。

タイトルに沿った作品かといえば、読了直後はどうかなと感じたけれども、時間が経つとじわじわと感動しました。一番気になっていた探偵時代の密偵の話も、実はオチが現在ではありきたりかもしれないネタだったのですが、直前に判明した大オチに動揺してあまり気にならなかったのは演出力(構成力かな)のせいでしょうか。歌野晶午さんの作品は初めて読んだのですが、ハードボイルド系の作品が多いのかな?この大オチのための演出だったとしたら本当に凄い。読了後に思わず最初から読み返したくなるような驚き。素直に参りました。くそう、誰かに読ませて「うそー」というリアクションが見たくなります。
2007.08.03 Friday 23:16 | posted by ソラチ
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りら荘事件/鮎川哲也

評価:
鮎川 哲也
東京創元社
¥ 840
(2006-05-27)
りら荘での愉しき殺人遊戯をココアでも飲みながら満喫しよう
国産フーダニットの金字塔
オーソドックスな屋敷モノ

ミステリの大御所・鮎川哲也氏の作品はこれが初めてです。
人がばったばったと亡くなっていく大量連続殺人。
洋館に集った学生たち。楽しく休暇を過ごす彼らの間に亀裂が走り、やがてトランプのカードを添えた連続殺人が始まる。胸が躍る洋館モノです。

犯人当てが焦点の本格ミステリですが、400ページを超える大作で、名探偵が登場するのが340ページから。解答編まで長い上に絶え間なく事件が起きるし、しかも読みやすいものだからそれぞれの事件を検証する暇なんてトリアタマの私にはありません。探偵を呼ぶぞという段階になってふと考えてみても、被害者に共通点があるようにも思えず、むむむと思いましたが、解決編は見事に動機や事件の経過を説明されていて、目から鱗です。事件の中で使用された毒物の特徴もわたしにとってはびっくりでしたし。

鮎川哲也は乱歩の生きた時代の作家さんですが、文体は「虚無への供物」に比較的近い印象を受けました。虚無〜より格段読みやすいですが、同じ時代の作家さんなのかな。無知なのでよくわかりませんが、創作ノート(あとがき?)を読むと、古き良き文学全盛時代の作家のイメージそのままで嬉しくなりました。乱歩のD坂の由来とかも書かれてましたし。現代の作家のイメージより漱石とか鴎外の時代の作家のような印象を受けて不思議な感じ。名探偵・星影龍三。逆裁の星影宇宙ノ介を連想しましたが、星影宇宙ノ介の元ネタは島田荘司だと思っていたけれど、さらに元ネタはこちら?しかも星影龍三すら別の名探偵から借用したらしいし、よくわからなくなってきました。名探偵の名前は受け継がれるのですね。なお、剣持警部という方が登場してさらに驚きでした。

犯人当てがまったくわからず、解答編の明快さも心地よいものでしたが、期待していたような激しい展開だったりがなくいまいち盛り上がらず淡々と読まされた感じ。第零回乱歩賞の「黒いトランク」から手を出すべきだったか。しっかり他の作品も読みたいと思います。
2007.01.22 Monday 00:17 | posted by ソラチ
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びっくり館の殺人/綾辻行人

評価:
綾辻 行人
講談社
¥ 2,100
(2006-03)
子供向けではない
館シリーズの中では異色
これはこれでアリ

ミステリーランド古本屋セレクション第3弾は「びっくり館の殺人」です。セレクションと言ってもミステリーランドはほとんど古本屋にないので事実上選択の余地なし。しかし、読みたかった館シリーズ。暗黒館出た直後にミステリーランドで館シリーズとは、著者の読み通り、それこそ最大のびっくりでしたが。ちなみに暗黒館は文庫待ちなので未読です。

神戸の屋敷町にある洋館、通称「びっくり館」。何がどうびっくりなのか誰も知らないが、憶測に尾ひれがついて子供たちの興味を一心に集める。転校してきたばかりの主人公もびっくり館見たさに屋敷の周りをうろうろするが、偶然その家の少年トシオに出会い、友達になる。訪れた屋敷は、中村青司という建築家によるいわくつきの作品だった。

いわくつきなのは屋敷ではなく建築家ですけど。さて、この本はまずとても挿絵が怖いです。表紙も怖いです。二色刷りがまた恐怖心を煽ります。昨夜から読み始めたのですが、布団の中に入って1ページ目のイラストを見てそのまま本を閉じました。表紙が見えないように裏返して寝ました。児童向けとはいえ枕もとの灯りだけじゃ怖くて読む気になりません。ミステリーランドはそれぞれの作家が子供の頃に好きだった本をイメージして書いているように思えるのですが、綾辻行人は絶対ホラー読んでたんだろうなと思いました。これ私が子供だったら絶対手に取らない。ホラー駄目な子供だったので。こんなに怖い絵は島田荘司「龍臥亭事件」文庫版の表紙以来だな。

びっくり館の住人トシオと主人公が出会い友達になっていく過程はとても丁寧に書かれていて面白い。子供目線の話だと、時々「いつの時代の子供だよ」とか「こんな子供いないから」みたいなツッコミ入れたくなる作品がありますがこれは合格。好奇心と正義感溢れた健全な少年でした。仕掛けのある屋敷も素敵だけれど、もう少し仕掛けをいっぱい使って欲しかったなあと思ったり。ただ、若き日の中村青司を垣間見れてちょっと嬉しい気も。

誕生日プレゼントの仕掛けのある箱。その中に入っていたもの。オチ。作家“鹿谷門実”のポジション。全ていいです。満足でした。綾辻作品は十角館、迷路館、フリークスが特に好きですが、それに追加してもいいくらい無駄がなく面白い。じいさんの下手な腹話術を見せられて皆一斉にひく様子や、トシオの細かい表情等が目に見えるようでとてもいい。今作はそれぞれのシーンの描写がかなり細かくて満足です。

ただ、物語の冒頭に、大人が昔を回顧するシーン、過去に他殺体を発見するシーン、さらにその4ヶ月前ところころ場面が変わって、そういうのは実は苦手だったりします。いきなり物語を中断させられた気がして。ツカミはスカったけど尻上がりに面白くなった感じ。良かった。暗黒館早く読みたいな。
2006.09.12 Tuesday 11:44 | posted by ソラチ
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