ながし読み日誌

文庫で読書。最近はハードボイルドに傾倒気味です。。
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2010.04.07 Wednesday | posted by スポンサードリンク
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いつか、ふたりは二匹/西澤保彦

評価:
西澤 保彦
講談社
¥ 2,100
(2004-04-28)
現実的背景のファンタジー
またやってくれました!
西澤氏最高です
これは面白かった!オチまで含めてパーフェクトでした。「笑う怪獣」以来、読み止まっていましたが、このクオリティならば他の作品も読みたい、そう思わせるくらい満足な一作。既読ミステリーランドの中では「ラインの虜囚」に次ぐ好みの作品でした。

眠ると猫に乗り移れる小学四年生・菅野智巳は、セントバーナードのピーターと友達になる。その頃、同級生の女生徒が車で襲われる事件が発生し、猫になった彼とピーターは事件を追う。

猫と犬の探偵譚ですよ!!西澤保彦得意のトンデモ設定ですけれど、例えば小学生がここまで・・みたいな不自然な描写はなかったですし、この二匹の冒険がハラハラドキドキして楽しいのだ。

登場人物も少なく、非常に読みやすい。特に小学生の目線から見たお姉さんの描写が非常にリアル。綺麗なお姉さんも家ではこんなもの、みたいな。学校での主人公の様子よりもお姉さんと弟の様子や関係の方が気になって、学校・家・猫バージョンと三つの舞台が用意されているため冗長にならず、上手い具合に事件が進展し、飽きない作りになっていて一気読み必至。読後のさわやかさも含めてパーフェクトです。ミステリーランド侮りがたし。次はどんな傑作に出会えるのか楽しみですね。

JUGEMテーマ:読書
2008.09.23 Tuesday 23:26 | posted by ソラチ
・ 西澤保彦 | permalink | comments(4) | trackbacks(0)

笑う怪獣 ミステリ劇場/西澤保彦

評価:
西澤 保彦
新潮社
¥ 500
(2007-01)
新潮社HPの新刊紹介で見た途端、買いだ!!と思いました。数十年前の漫画雑誌を彷彿とさせるようなレトロな表紙は購買意欲を煽ります。ちなみに新潮社の紹介文を引用。
突如出現する巨大怪獣。地球侵略を企むナゾの宇宙人。そして人々に襲いかかる驚異の改造人間。いい年齢をしてナンパが大好きな、アタル、京介、正太郎の3バカトリオに、次々と恐怖が襲い掛かる! 彼らを救うヒーローは残念ですが現れない! 密室、誘拐、連続殺人。怪物たちは、なぜか解決困難なミステリを引き連れてくるのであった。空前絶後のスケールでおくる、本格特撮推理小説。

バカミスの香りたっぷりでいざ数ページ捲ってみると、、、最初の印象は正直キビシイ。ナンパ目的の3人の成人男子。彼らの会話や思考にどうしても抵抗があり、これを楽しめる度量は私にはなく、ああどうしようと思いながら中盤まで苦しみました。たとえば「聖夜の宇宙人」という作品のオチを笑ってたのしめるようなタイプでは私はなかったようです。

作品は7つの連作短編からなり、馬鹿馬鹿しい設定、オチながらも全てミステリ仕立てな所はさすが。ラスト3作、「怪獣は密室に踊る」「書店、ときどき怪人」「女子高生幽霊稀譚」は良かったです。特に最後の「女子高生幽霊稀譚」は未解決殺人事件を炬燵のまわりでダラダラしながら解決するというもので、内容もオチも結構好き。最初の方の作品と比べて、同じ作者??と思ってしまうくらい後半が良かったので読後感も悪くない。

石持浅海さんの解説によると西澤作品のなかでも今作は異色のようなので、「七回死んだ男」だけを読んで同じクオリティを期待して本書を手に取るのはキビシイけれど、新しい試みや非現実的な設定に果敢に挑戦し続けている作家さんのようですので、今後も別の違った作品で、できればバカミスではないものを読んでみたい、もう少し読み続けたい作家だと感じました。
2007.02.20 Tuesday 11:06 | posted by ソラチ
・ 西澤保彦 | permalink | comments(4) | trackbacks(1)

七回死んだ男/西澤保彦

評価:
西澤 保彦
講談社
¥ 620
(1998-10)
ミステリだが緊迫した感じはなく笑えた
SFにロジックミステリを持ち込むと
タイムトラベルとミステリー

初の西澤保彦。ミステリオールタイムベストでは必ずランクインしてくる作品のひとつでずっと気になっていました。古本屋セレクトですが、これは買いですね。久々に新品で買っても良かったと思うくらい面白い作品でした。森博嗣並みの読みやすさと聞いてはいましたが、通勤時にのみ読んでいたので3日もかかってしまった。。しかし、確かに読みやすい。そして面白い。

同じ日が繰り返される、本人以外は繰り返されていることに気づかない。そんな特異体質を持った高校生の久太郎。“反復落とし穴”と呼ぶその繰り返しは不定期に発生し9日間続く。親戚一同が揃い遺産相続の後継者争いに燃える正月に反復落とし穴が発生した。1日目は何も問題なかったはずなのになぜか2日目に後継者発表を控えた祖父が殺害される。

偶然起こった反復落とし穴の螺旋の中で祖父が死ぬ。反復落とし穴が続くのは9日間。最終日に起きた出来事が最終決定となるため、それまでに何とか祖父が死なないように、運命を変えるべく奔走する久太郎。しかし、殺人犯を抑えてもまた別の人間が祖父を殺す。そんなドツボに嵌った久太郎は祖父を救えるか。新しいですね。作家本人は似たような設定を扱った映画からヒントを得たとあとがきで書かれていましたが、私はこんな設定初めて知ったので面白い面白い。トリックはもう出し尽くされた、新しい設定のミステリを書くのは難しいというくらいミステリが溢れているこの時代。しかし、読者がそのトリックや設定を知らなければこんなにも楽しめるんです。知っていても楽しめるだろうな。殺人を何とか阻止しようという試み自体新しいじゃないですか。素敵です。

また、1日目には殺人が起きなかったのだからそのまま9日間同じ行動を取ればいいじゃないか、とも思いますが、問題の1日目が祖父に散々飲まされ酔いつぶれ散々な目に遭うというできれば避けたい現実。だからこそ試行錯誤しドツボに嵌る主人公がコメディタッチで書かれていてやっぱり面白いです。

あとがきで初めて読んだのですが、この作品は“SF新本格”というらしいです。でもこれは本格として十分楽しめますね。評価が高いわけです。そして文庫版あとがきで、“安槻もの”といわれるシリーズがあることを知ったので、今は西澤保彦作品を読み漁りたい気分です。
2007.01.07 Sunday 23:52 | posted by ソラチ
・ 西澤保彦 | permalink | comments(2) | trackbacks(1)
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