ながし読み日誌

文庫で読書。最近はハードボイルドに傾倒気味です。。
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2010.04.07 Wednesday | posted by スポンサードリンク
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失踪HOLIDAY/乙一

評価:
乙一
角川書店
(2000-12)
“胎内回帰願望と子宮からの脱出”の物語
惹かれることは惹かれる
挿絵がかわいい
実は未読でした。古本屋でゲットです。「しあわせは子猫のかたち」「失踪HOLIDAY」の二話が収録された短編集。薄いです。

「しあわせは子猫のかたち」は、他の乙一作品かそのあとがきでタイトルは知っていたのですが、読むのはハジメテ。大学生のひとり暮らしに紹介された家は、殺人があった家だった。そこには一匹の猫が住み着いていて、前の住人の色が濃く残る。やがて、その家で不思議な現象が起こり始める。ジャンルとしてはミステリ。ただ、ミステリよりもその家での不思議な生活風景が面白い。大学生の時にこんなことがあったら人生観変わるなあと思いながら読みました。

「失踪HOLIDAY」は、資産家のお嬢様が、親への腹いせに家出をするもの。しかし、家出といっても自宅内の家政婦の部屋に隠れるのだが、やがてそのささやかな家出は誘拐事件へと発展する。これは珍しく、主人公が明るい。そして、主人公が隠れる部屋の主・家政婦も鈍いけどおっとりしていて良いキャラクター。クライム・コメディで非常に好きです。イラストも美しいですし。これは、メディアミックスされても変な脚色されずに面白いだろうな。スニーカー文庫版は見事に白乙一だ。

この2話とも面白かったので古本屋ゲットですが良い買い物をした感じ。ミステリを好きな人も好きじゃない人も、乙一を知らない人も知っている人にもオススメな1冊。旅本にもいいかな。薄いし。そしてやはりあとがきは大変おもしろい。あとがきや解説をめったに読まない私でもそういえば乙一作品のあとがきは100%読んでいることに先ほど気がつきました。やっぱり面白いし楽しみだわ。

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2008.12.16 Tuesday 00:55 | posted by ソラチ
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GOTH 僕の章/乙一

評価:
乙一
角川書店
(2005-06-25)
人間でなかったのは誰だろう
スリリングな展開。
妄執と狂気の果てに残された、かすかな暖かさ
これはおもしろい。↑のAmazonレビューも様々ですが、分冊ではなく1冊として読みたかったかも。上巻『夜の章』では、一線を越えた人たちをただ執拗に追いかけ観察する、というフェティッシュな人たちの物語という印象だったのですが、この『僕の章』、とりわけ最終話「声」はしっかりミステリだった。

『僕の章』には、「リストカット事件」「土」「声」の三作が収録されていますが、個人的には尻上がりに良くなってきた印象。「声」は『夜の章』『僕の章』通しても印象的な作品でした。「リストカット事件」は第三回本格ミステリ大賞受賞作らしいです。「リストカット事件」と聞くと、自殺??と思ったのですが、予想と違った展開でした。ミステリとして楽しめる。二話目「土」の犯人に対してはまったく共感できず冒頭から嫌悪さえ覚えるが、追い詰められてゆく様、そして終盤のシーン、想像すらしていなかった結末はなんともいえない読後感。あえて言うなら、うわー、という感じ。

そして、面白いという感想を持てたのは最終話「声」。読者に対して仕掛けたトリックに、予想しながらもびっくりできましたので、本格ミステリ大賞はこれじゃないのか、と思ったくらい。こういうびっくりはミステリではもはや定石だったり当たり前過ぎるのかな。でもそういうびっくりを味わいたくてミステリ読み続けているので、これに関しては満足。

最終話が気に入ったので、総合的にはGOTHは満足ですけれども、書かれていないとは思いますが、続編はなくていいやという感じです。これで完成していますし、彼と彼女の続きは知りたくないような・・。ただ、いつも通りあとがきは大変おもしろかったです。

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2008.11.21 Friday 16:00 | posted by ソラチ
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GOTH 夜の章/乙一

評価:
乙一
角川書店
(2005-06-25)
夜の闇に憩いを感じる心
ここまで来れば……
娯楽大作。
とにかく暗い。予想していたけれども想像以上だった。ただ、重いとは不思議に感じなかったのはライトノベルだから?ライトノベルだと思って読んでいるから?

人の輪に入る事を嫌う、群れることができない森野と僕は、残酷な犯罪など、人間の暗い面に関心を持つという共通の趣味があった。ある日、森野が拾ってきた日記は、残忍な殺人の過程を細かく描いた犯人の手記だった。

印象としては、米澤穂信の小鳩くんと小佐内さんがよりダークになった感じ。短編集で、あまりにも衝撃的な「暗黒系」から始まり、「犬」「記憶」の三作品が収められていますが、なぜ二つに分ける必要があるのか、、というくらい薄いです。答えはカドカワだからか。実際のところ、分量やお金など色々事情があるのでしょうけど、講談社だったら1冊だよなあと思いながら読みました。

あまり全面的に共感できる内容ではなかったですが、第二話「犬」で、犬の視点から見た飼い主や周囲の状況は面白いものでした。定期的に飼い犬が誘拐される理由も予想外のもので。短編集『平面いぬ』に収録されていた「blue」のような、ヒト以外の視線がなかなか面白いです。

まだ作品の半分なので、このあと続く「僕の賞」がどんなものなのか楽しみ。破滅的なものなのか、あるいは希望を持った結末になるのか。

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2008.11.15 Saturday 23:44 | posted by ソラチ
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夏と花火と私の死体/乙一

評価:
乙一
集英社
¥ 440
(2000-05)
小説を読んだというよりも…
「合わない」もの
時代の雰囲気。
今更ながらデビュー作読了です。しかし、読みやすい。評判通りの満足の出来。

9歳の夏、わたしは死んでしまう。そして死体を処理しようとする幼い兄妹。大人たちの目を掻い潜って死体を運び隠し続ける緊張感溢れるサスペンス。ホラーというよりはサスペンス。

見つかるかも知れない、という危ない橋を渡り続ける兄妹。妹はひたすら怯え続け、兄はむしろスリルを楽しんでいるかのよう。それをひたすら死体である“わたし”が見続ける、そんな構成です。最初から“わたし”の視点が気になっていて、特に背後霊になって見守っている風でもない、いわゆる神の視点。しかし、淡々と無駄な感情も書かれずに語られる、それが今と変わらない乙一でした。

デビュー作はどの作家も素晴らしい出来であることが多いけれど、今作も確かに斬新で面白い。でも今の乙一の作品と変わらない事がすごい。もちろん作品によって良し悪しはあるのかもしれないが、面白さや作品の印象は現在とまったく変わらない。ラストシーンの衝撃も絶大で、その後に続くストーリーを考えるとおそろしくもあり、しかし、その後を知りたいような・・。

集英社文庫版にはもう1話「優子」という小品も収められていました。陰のある男性が住むお屋敷でお手伝いとして働くことになった清音。姿を見たことがない奥様が気になり、奥様について調べ始める。そんな話ですが、作品自体に漂う古い時代のお屋敷をイメージするような世界観がいい。オチは、正直、えーっと思うものだったんですが、そういうこともあるでしょう。
2007.08.01 Wednesday 22:39 | posted by ソラチ
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小生物語/乙一

評価:
乙一
幻冬舎
¥ 520
(2007-04)
面白かったです。
泉のように滾々と湧き出る
個人的には。
よくお邪魔するブログで高評価を得ていた乙一の日記なのかな、小生物語。読んで初めて知りましたがWebサイトがあったんですね。そこで公開されていた日記が本になったもののようです。文筆業は何を書いてもお金になるのだなあと、羨ましく思ったり、やっぱり乙一の文章は面白いとか、様々感じながら読んだ一冊。

もともとエッセイというジャンルは苦手なのであまり手を出したくないのですが、乙一に限っては、小説のあとがきから凄く面白かったので、小生物語は本当に読むのが楽しみでした。実際手にとって見ると、虚実入り混じった表現がたのしい。ダメな社会人であることと、真面目に執筆業を行っていることと、漫画喫茶が好きなことと、映画が好きなことはすごくよく伝わってきました。

日記に散りばめられている妄想だったり日常の出来事だったりが、そのまま小説が書けそうなくらいで、すごく面白い。例えばジョギングの話だったり、例えばファーストフード店で出会った漫画家の話だったり、コンパの話だったり、ソファの話だったり。年配の漫画家さんが誰だったのか気になります。メフィスト賞のホームズ像の話も初耳でした。有名な話なのかな。ほぼ通勤時と眼科の待合室で読みきりましたが、日付別に細かく分かれているのでちょっとした隙に読めるありがたい本でした。
2007.07.12 Thursday 18:30 | posted by ソラチ
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死にぞこないの青/乙一

評価:
乙一
幻冬舎
¥ 480
(2001-10)
いやな思いをした分だけ、人間は成長するんだろうが…
一言物申します
自分ならどうしていただろう
センスのいい表紙が表示されないのが残念。乙一の長編(とは言っても少し長い中編くらいの質量)です。辛い幼少時代を過ごした経験がある人や、精神的にまいっている時、作品の主人公に必要以上に思い入れしてしまいがちな方にはオススメできない。それくらい静かにしかしエネルギー、重量感のある作品でした。本は薄いのにテーマが重い。

小学5年生・マサオの学級に新しい先生がやってきた。カッコ良く、誰からも好かれ、憧れの的となった先生。しかし、ひとつの嘘が先生を変え、友人を変え、やがてマサオはクラスから孤立してゆく。

真綿で首をしめるようにゆっくりと変化していく周囲の状況が実に恐ろしい。ちょっとしたすれ違い、勘違いって大人になった今でもよくあることですが、それがクラスと言う閉鎖空間では如実に人間関係に影響を及ぼすもので、人気のある先生に嫌われてしまったらもう最悪の学校生活です。主人公のマサオは実に真っ直ぐで優しく純真。少しずつ変化してゆく日常を思うマサオの視点が読者の共感を誘う、そういう意味ですごくストレートに伝わってくる文章でした。

子供の頃は学校の先生は絶対で、人気があれば尚更。先生が間違ったことを言うわけがないという絶対的な理論が成り立つ世界です。そんな先生が結果いじめにつながるようなきっかけを持っていたら、もう子供には何もしようがありません。まさかいじめがテーマの本だとは思わずに読んだので、結構衝撃でした。これまでミステリに限っていじめに関する物語を幾つか読んだことはありますが、どれも大人目線、あくまでもミステリの動機に関する背景として登場したくらいです。しかし、この作品では主人公自身の目線で語られるので、いじめの恐ろしさを物語を通して共感できるわけで。。おそろしい。

ただ、マサオが途中で自分でも気づく、先生が自分ばかりを標的にする理由。それが非常に興味深い。誰かひとりを皆で蔑む事で周囲の安定を得る、みたいな。最下級層を作ることでそれ以外の人間が安心する。なんとも恐ろしい人間心理です。短い話ですが、人間の心理やドラマ部分を描いた物語に関心のある方は手に取ってみては。作品自体は乙一らしさが全開ですし、実際、ジュブナイルとして書かれた「銃とチョコレート」よりずっと心に残る一作でした。
2007.05.07 Monday 08:12 | posted by ソラチ
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天帝妖狐/乙一

評価:
乙一
集英社
¥ 460
(2001-07)
私にとっては考えさせてくれる作品
落書きしてはいけません←落書きしてんじゃん
乙一作品で一番好きかも
文句なしの★5つ。久々に乙一です。
ゲームにかまけて積読本にしていたことが悔やまれる。
ほんとメチャクチャ好きですね。
この読後の興奮をどう伝えたらいいんだろう。
今、本屋に行ったら未読乙一を片っ端から購入してしまいそうな。
そして今、一番好きな作家は?と聞かれたら間違いなく「乙一」と断言するでしょう。水滸伝読んでいる時は間違いなく「北方謙三」と答えるんですけど。

常々、乙一作品(主に白乙一と呼ばれる作品)は「世にも奇妙な物語」に美しい読後感をプラスしたものだろうと捉えていたのですが、もう何にも例えられない凄みがあります。なんて不思議で魅力的な作品なんだ。この著者天才だ!!と何度思いながら読んだことか。この高揚感は我孫子武丸氏によるあとがきで代弁されています。あとがきもかなり面白く読めましたが、「しあわせは子猫のかたち」という作品について言及されていました。文庫版には未収録なのかな。それとも別作品に収録されていたのか。

今回は「A MASKED BALL」と「天帝妖孤」の2作を収録した中編集。長編は読んだことはないのですが、世で言われるように本当に短編(中編も含めて)の名手ですね。「A MASKED BALL」は学校のトイレで4人の人間が落書きによってコミュニケーションをはかる。そこから奇妙な事件へと発展してゆく話。サスペンスフルで設定こそ「世にも〜」っぽいが話の展開、ミステリ部分、結末は乙一らしさ全開。乙一のこういう話が読みたかったんだ、そういう物語でした。

行き倒れの青年を拾った少女・杏子。「天帝妖孤」は要約すると彼女と謎の青年が心を通わす物語ですが、杏子と夜木という青年の視点から交互に描かれる物語です。ポイントは夜木が抱えた呪われた謎。これまで想像を絶する苦しみと孤独の中生きてきた彼、そしてこの先に続く彼の道を思うと、ラストの喧騒の中ふたりで歩き語った内容があまりにも純粋で涙を誘います。奥歯にものの詰まったような婉曲な事しか書けないのだけれど、久々に満点の読後感。衝動買い万歳。

やや興奮状態で冷静さを大いに欠いたレビューなので再読したらそうでもなかったという可能性はあり得るけれど、乙一らしい作品を期待して手に取るなら十分満足できる作品です。ただこの記事の絶賛ぶりは話半分で読み流していただければと。それにしても、乙一もっとよみたい。おかわりがほしい。
2007.04.27 Friday 19:26 | posted by ソラチ
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暗いところで待ち合わせ/乙一

評価:
乙一
幻冬舎
---
(2002-04)
静かでゆっくりとした緊張感がいい。
スリル満点
乙一の代表作

後天的に目が見えなくなり、さらには父親を亡くし、ひとりで生きてゆくことになった女性。彼女の家に警察から追われている男が勝手に上がりこみ、彼女に見つからないように潜伏する。男もまた、人との繋がりを拒否し、会社と言う社会から逃げてきた人間だった。

ひとつの部屋で、ストーブの前にじっとしている女性と、TVの横で見つからないように座り込む男性。誰か知らない人が家の中に居るかもしれないという女性の疑心と、気づかれているかもしれないという不安を抱きながらも住人には迷惑をかけないようじっとしていようと息を殺す男性。やがて二人がコミュニケーションを取って行く話なんですが、男が犯した罪に関するミステリよりも彼と彼女の感情、想いを重点的に書かれているので、これはミステリではないかも。

とにかく暗い。
ひたすら暗い話です。

目の見えなくなった女性が、いつかこのまま死んでしまいたいと、外出せずにひたすら家の中でじっとしている様子。そして警察に追われることになる男性が会社で孤立し、いじめを受ける、というか嫌がらせをされる様子が細かく細かく丁寧に書かれているので、気分が沈みがちの時にはオススメできません。描写も設定も面白いと思うのだけれど、ただ暗いのはキビシイ。

女性が目が見えなくなり、生活が変わっていく序盤の様子は、井上夢人「オルファクトグラム」をなんとなく思い出しました。男性側の事件が、後半で思わぬ展開を見せますが、そこだけは何だか唐突に終わった感じ。彼と彼女の気配の探りあいに力を入れて書かれているようで、結構、終盤の事件の結末がおろそかになっていたような気がしました。え?という感じで速攻終わったし。ラストに希望があるのが救いですね。あとがきは相変わらず面白いです。乙一という作家がどういう人間なのか、作品を読むたびにわからなくなります。なんでこんな話を書けるのだろうなと。今作は白乙一なのかな。乙一っぽい作品で好きな設定、話なはずなんですけれど、やっぱり滅入るような描写が多いので、全ての方に全力でオススメはできないかもです。
2006.10.17 Tuesday 11:11 | posted by ソラチ
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平面いぬ。/乙一

評価:
乙一
集英社
¥ 620
(2003-06)
心にしみる
良作
うわあ!世界一の短編だっ!

引き続き積読本消化中。
まだまだ果てしないです。

一度に10冊以上、古本を買い込んだ事がありそのうちの1冊。一緒に買った本がひどくハズレだったため、これも勝手にダメだと思い込んでいたが、全然ハズレなんかじゃない、いつも通りの切れ味の乙一でした。

目を見たら石になってしまう、そんな伝承が現実にリンクする「石ノ目」、友人と二人で作り出した想像上の少女がいつからか存在し始める「はじめ」、特別な布で作られた5体の意思を持ったぬいぐるみの話「BLUE」、刺青の犬が体の中で生きる「平面いぬ。」の計4作からなる短編集です。ファンタジーありホラーありのいつも通りの乙一ワールド。最高。

「石ノ目」を読んで、弟に概要を話したら、ひと言「ジョジョだね」。ジョジョ?そういえば乙一はジョジョファンだった。私は第三章半ばまでしか読んでいないのでどの辺がジョジョなのかわからないけれど、ジョジョファンにはジョジョファンがわかるらしい。

「はじめ」と「平面いぬ。」は角川スニーカー文庫から出ている短編集に混ざってても違和感ないような正真正銘の白乙一。「石ノ目」は、日本の田舎が舞台の怪談です。これは民俗学系の小説ファンや怪談ファンにはたまらない話でした。1話目としてツカミの役割を十二分に果たしています。実際、乙一の妖怪小説や怪談を読みたくなった。そして衝撃的だったのが「BLUE」。命を吹き込む事ができる生地で作られた生きるぬいぐるみ5体。そのうち1体のBLUEは余った生地で作られた粗末で見栄えが悪い。しかし、その心は人間よりもはるかに純粋で美しい。そんなBLUEの頑張って生きる様を描いた小説。全力で感動させられました。たまらない。

解説でかなり面白いくだりがありました。どう育ったら乙一のようになるのかという問いに対して、「小学生の間はやったことのないゲームの攻略本を読んで、ここでキックとかここでジャンプとか想像してそのゲームをやったつもりになる遊びを、六年間えんえんとひとりで続けていました。そのせいでこんな人間になってしまったのです」とのこと。解説とはいえネタバレなので一応伏せてみました。で、弟に話したら「そんな遊び普通にやってたよ」。マジですか。これをおかしいと思う私がおかしいのか。それとも、もしかするとジョジョファンならではの・・(以下略)。
2006.09.06 Wednesday 03:00 | posted by ソラチ
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銃とチョコレート/乙一

評価:
乙一
講談社
¥ 2,100
(2006-05-31)
ピカレスク浪漫
ちょっとひねた少年少女でもOK
良くできた児童ミステリ

初ミステリーランドは古本屋で見つけた新品同様の乙一でした。
島田荘司か森博嗣あたりから読もうと思っていたのに。
しかし、久しぶりの乙一。
そして初めてのミステリーランド。
さすがに児童図書というだけあってひらがなが多いです。
思いのほか読みにくい。
序盤、ひらがなの多さに辟易して苦戦しましたが、やっぱり探偵と怪盗が登場する話が面白くないわけがない。中盤以降は一気読みです。

特にどこの世界とも書かれていないがおそらくイギリスか東欧かみたいな世界。主人公の少年は移民の子で、貧しい生活を送りながらも世を賑わす怪盗ゴディバと探偵ロイズの対決に目を輝かせていた。そんな時、父が買ってくれた聖書に挟まれていた地図が、怪盗ゴディバへと繋がる事を知る。

探偵ロイズと競うように怪盗ゴディバを追う冒険物語。冒険の過程はあまりに暴力的だけれど、やはり宝探しはドキドキわくわくするもの。そう、結構暴力的な内容もあったので、何となくタランティーノ映画を思い出しながら読んでました。どこにも共通点はないのだけれど。

お昼代が浮いたからチョコレートを買う、そんな子供のささやかな楽しみも、母が生活費をきりつめるために職場まで徒歩で通っている姿を見て、何か悪いことをしたような気分になる。そんな教訓的なエピソードも織り交ぜながら、冒険小説としてのこの仕上がり。貧しくても頑張っていけそうな素敵な小説でした。

そういえば、時代は古そうな設定なのだけれど、外反母趾という単語が途中で出てきてちょっと興ざめでした。そして挿絵が非常に怖かったのですが、何だかヨーロッパの絵本を見ているみたいで・・・どうなんでしょう。
2006.09.01 Friday 13:53 | posted by ソラチ
・ 乙一 | permalink | comments(6) | trackbacks(3)
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